炭師 ご挨拶
今回、御神縁を賜り390年の天寿を全うされた石神の松を炭に焼かせていただきました。準備から窯への運搬、火入れご神事から焼き上がりまでの約8か月間、松と語り、松と遊び、松と息を合わせて共に舞う、至高至福の時間でありました。
焼きあがった炭は過去最高レベルの仕上がりで、喜びと共に和火師・佐々木厳氏に手渡すことができました。次代の日本を担う若き和火師の手によって、この炭からどんな和火が生み出され、中川村の夜空を染めるのか、今から楽しみでなりません。
390年前、石神の松は芽吹きましたが、その遥か以前より日本の先人たちが脈々と受け継いできた炭焼きと和火の技術によって花火として生まれ変わり、そこに皆様の思いが加わって、4月9日、信州中川村の夜空から、全宇宙に向けて祓いと鎮魂の和火が上がります。時空を超えたこの歴史的瞬間を皆様と共に寿ぐことができたら、それに優る炭焼き冥利はありません。日本は、すごいんだ。
信濃白炭 炭師 原伸介拝
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